5カスケード (5-Ball Cascade)

5-Ball Cascade

概要

ボールジャグリングの中で、最も修得が大変だと言われるのがこの5ボール(5カスケード)です。これは5ボールが7ボールなどより難しいということではなく、ぶつかる壁の高さが今までとは比べ物にならないほど高い、ということです。3ボールを3日、4ボールを1か月ほどでマスターした人でも、5ボールは最低でも半年かかると言われています。

その一方で5ボールは頑張って修得するだけの価値はあります。これから練習を始めようとする人にアドバイスするとしたら、「絶対にできるようになるから、諦めないで」ということでしょうか。

予め修得しておきたい技

チェイス
フラッシュ

サイトスワップパターン

5

練習方法

何を隠そう、5ボールで一番難しいのは最初の5個を投げる部分です。ここがうまくいけばその後しばらくはスムーズにいきますので、とにかく最初の5投を綺麗に投げれるように練習するのが修得の近道です。

右手に3個、左手に2個のボールを持ちます。右手の3個目のボールは、下の2個のボールと中指および薬指の先で支えるようにします。「持つ」というよりは「載せる」といった感じです。この状態から、右、左、右、左、右、と5個のボールを反対側の手の方に向けて連続して投げ上げます。右手に載せていただけのボールは、当然のことながらコントロールが難しく、なかなか思った方向に飛んでくれません。それでも練習を繰り返していれば綺麗な放物線を描くようになりますので、力の加減などを工夫してみてください。

初めのうちは投げたボールを受け取る必要はありません。むしろボールが地面に落ちるようにして、落ちたときの音が等間隔になっているか、あっちこっちに広がって落ちていないかをチェックした方がいいです。これがうまくいけば、投げは大体いいということになります。

5個の投げができるようになったら、5個受け取ってみましょう。全部投げる前にボールが落ちてくる場合は、もう少し高く投げるようにしてください。5ボールは人によってかなり投げ上げる高さが違ってきます。将来的に低い軌道で投げたいとしても、慣れないうちは高めに投げるのがいいと思います。その方が落ちてくるまでに余裕があるし、高く投げるためにはより正確なコントロールが必要とされますので、投げの訓練になります。

左、右、左、右、左、と5個受け取ることができるようになったら、最初に左手で受け取ったボールを、それまでと同じリズムで同じ高さに投げ返してみましょう。それ以外のボールは今までと同様に受け取っていきます。今度は右から5個受け取ることができたかと思います。

次には右に落ちてきたボールも投げ返し、さらに左に来たのも投げ返し、……以下同様で5ボールカスケードになります。そしてあとはひたすら練習。最終的にはどれだけ練習したか、だけです。

注意点

5ボールに限らずボールの技は全てそうですが、練習を始めたばかりのころはビーンバッグを使うのがいいです。キャッチするところを自分で見ることはできませんが、ビーンバッグなら多少ずれていても掴めるし、ボール同士がぶつかっても飛んでいくことがありません。初めのうちは練習している時間よりもボールを拾っている時間の方が長いので、ボールが転がっていかないというのも重要です。ビーンバッグでできるようになってからシリコンやステージボールに切り替えても遅くはありません。

参考までに

5ボールは3ボールや4ボールと違い、ある程度できるようになったからといってずっとできるわけではありません。100回できても200回は遠く、200回できても300回できるようになるには時間がかかります。同じ5ボールが「できる」と言っても100回と200回では全然レベルが違うということを覚えておいてください。