空転劇場

小林智裕が主催するジャグリングチーム「空転軌道」を中心として、何組かのパフォーマーが出演するオムニバス公演です。会場は浅草東洋館に固定されているようですが、不定期開催で出演者も毎回違います。平日の夜1回限りの公演で、タイミングが合わないとなかなか見に行けません。

Vol. 28

日時2021年1月30日(土) 18:00~19:30
場所オンライン (Zaiko)
料金2,275円

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が出されている中、無観客のオンラインライブ形式での開催でした。視聴者がどれぐらいいたのかは分かりません。
出演は順に

  1. 上田尚弥
  2. 目黒宏次郎
  3. komatan
  4. 池田洋介
  5. まさきち
  6. Liho◎

でした。ただし池田洋介は最後に再び登場して合計2演目です。3. と 4. の間には5分間の休憩がありました。
その池田洋介の1回目は「7:31」、2回目は「ハローグッバイ」でした。どちらも見たことありますが、代表作をじっくり見ることができて満足度は高かったです。
上田尚弥は1~3ディアボロ、目黒宏次郎は正四面体の構造物を用いたアクロバット、komatan は独楽、まさきちは主に LED で光るシガーボックス、Liho◎は新体操のリボンにコントーションのような動きもありました。
目黒宏次郎のときに配信トラブルがあってルーティンの後半が見られなかったため、池田洋介の1回目の後に急遽やり直してくれました。こういうトラブルがあるのもライブなら、臨機応変に対応できるのもまたライブならではです。

Vol. 11

日時2017年3月23日(木) 19:00~20:40
場所浅草東洋館
料金予約2,500円

自由席でところどころに空席があったので、6列目の下手側通路横の席に座りました。7~8割ぐらい入っていたと思います。
出演は順に

  1. 市川卓
  2. 西島公則
  3. 秋場遥輔
  4. KENTO
  5. BOX ACTOR YAYA
  6. フナキユウスケ
  7. Daggle Crew
  8. チャタ
  9. ハチロウ

でした。5. と 6. の間に10分間の休憩が、7. と 8. の間に小林智裕とフナキユウスケによるトークショーがありました。Daggle Crew は KOMEI と TAISHI の2人組で、それ以外は全てソロです。
司会は目黒陽介と結城敬介で、少ししゃべっては2組ずつ紹介していくのですが、テンポもよく、長さ的にもちょうどよかったと思います。
パフォーマーの中ではやはりハチロウが白眉です。3ボールのトスとヘッドストールを組み合わせたルーティンで、壁にぶつけて跳ね返ってきたボールをそのままストール(!)したり、ストールしたまま技を入れたりしていました。
フナキユウスケは、シルク・ドゥ・ソレイユの「ラ・ヌーバ」に出演していたというソロ縄跳びの人ですが、それよりも後半のグラフィックポイがよかったです。棒状のLEDを回転させることで花や火や稲妻などのカラフルな絵を暗闇に浮かび上がらせていました。
今回の公演で残念だったのは、照明の暗いパフォーマーが多かったことです。グラフィックポイ以外の演目で照明を暗くする必要はなく、演出としての効果はなかったと思います。単に照明がまぶしいから暗くしたようにしか見えませんでした。

Vol. 5

日時2016年2月10日(水) 19:00~21:15
場所浅草東洋館
料金予約2,000円

会場は200席ほどある意外に立派な劇場で、自由席だったため前から3列目のやや上手側に座りました。7割ぐらいの入りだったようです。
出演は順に

  1. オオクラクエストⅦ(ボール)
  2. ホワイトアスパラガス
  3. SPINATION (ヨーヨー)
  4. コルセ
  5. AAPA (リング等)
  6. KINETIC ART
  7. 空転軌道(シガーボックス、リング、ベル付きリング)

で、4. と 5. の間に10分ほどの休憩がありました。
ひいろが司会をしていて、出場者の紹介だけかと思いきや、毎回何らかのネタを披露していました。
コルセは本来なら2人組ですが、相方の京太郎が怪我で出演できなくなってしまったため、急遽ボンバングーが1人で演じることになりました。彼がソロ演目として選んだのがなんと口上芸。和服で座布団に座り、昔の物売りの口上を早口で延々と続けていました。専門家ではないので芸の良し悪しは分かりませんが、その迫力にはすさまじいものがありました。珍しいものを見せてもらったわけですが、ボンバングーなら普通にソロのジャグリングでよかった気がします。
空転軌道は小林智裕、野中葵、JIN の3人でした。シガーボックスなどもやっていましたが、ベルの付いたリングを投げてハンドベルのように鳴らすネタがよかったです。3人もいるから音を出すタイミングをずらしたり音色の違うベルに取り替えたりすることが容易で、大きな可能性を秘めた演目だと思います。ただし現状では3人の技術レベルが曲を演奏するところまで達しておらず、消化不良の感は否めません。いずれ完成形を見てみたいです。
2時間を超える公演で、全体的に散漫な印象でした。司会が出てくるたびに1ネタ行なっているにも関わらず、道具の出し入れはその前後に舞台を暗転させてから行なうという要領の悪さに加え、照明や音響の入りも遅い。司会が「公演時間は1時間半ぐらいだと思っていた」と言っていたことからも手際の悪さは明らかです。一夜限りで終わらせるのではなく、同じ構成でせめて3回ぐらい公演してはどうでしょうか。