オーバーザヘッド (Over the Head)

Over the Head

概要

頭の上でカスケードをします。とだけ書くと簡単そうですが、実際には手の平の位置が普通とは違うところにありますし、向きも逆の状態になるため、ある程度練習を積まないとできるようになりません。

予め修得しておきたい技

カスケード

サイトスワップパターン

3

練習方法

ボールを顔の真上に投げて、そのまま真っ直ぐ顔の上に落ちてくるのを受け取るというのは結構恐いものです。オーバーザヘッドの場合もやはりボール1個を投げるところから始めて、ボールの個数、投げる回数を徐々に増やしていくようにしましょう。

私は最初、布団に寝転がって練習しました。立ったままだと首が疲れるのと、落としたボールを拾うのに時間がかかるというのがその理由です。必ずしも寝転がる必要はありませんが、新しい技に挑戦するときはなるべく技の練習に専念できるような態勢で臨みたいところです。以下では寝転がって練習することを想定して書きます。

一番初めにカスケードを練習したときと同様、まずはボール1個だけを投げてみましょう。右手を耳のすぐ横あたりに持ってきて、顔の真上を通して左の方に投げます。うまくいかなくて遠くへ飛んでいってしまったり、間っ逆さまに顔に落ちてきたりしたのではないでしょうか? これが左右どちらからでも、同じような高さに同じような軌道を通って投げられるようにしてください。ボール1個だけならそれほど難しくはないと思います。

1個がうまく投げられるようになったら次は2個に挑戦です。左右の手に1個ずつボールを持って右、左の順、そして左、右の順で投げてみます。このときにも左右のボールが同じ高さに、同じ軌道で投げられるようにしてください。高さが足りないとボールがすぐに顔に向かって落ちてきますので、怖さも倍増ですしボールがぶつかりやすくもなります。なるべく高く投げるように気を付けて練習すればできるようになるでしょう。

ボール2個でできるようになったら、3個に増やします。1回や2回なら、今までと同じことなのですぐにできると思います。

左右で2回できるようになったら次は3回、そして4回、……というように次第に回数を増やしていきます。2~3回はうまく投げることができても、ボールの位置が次第にずれていくと思います。気を付けないと顔の上に落ちてきたり、頭の先の方に飛んでいってしまったり、左右に広がりすぎたりします。また、寝転がった態勢だと両手の肘が床(布団)に当たったりして投げ難いため、あまり続かないと思います。数十回安定して投げられるようになれば十分だと思います。

次はいよいよ上体を起こしての練習です。いきなり上に向けて投げ始めてもいいですし、普通のカスケードから1個だけ高く投げてオーバーザヘッドに入ることもできます。寝転がった状態である程度続いていれば、すこし練習すればできるようになるはずです。最初のうちは投げが不安定だと思いますが、なるべく高く投げるようにすれば次の動作まで余裕ができて、段々調節が利くようになります。

注意点

この技は腕が疲れます。一度にたくさん練習するのではなく、毎日少しずつやるようにした方が負担が少ないです。

寝転がって練習するときはビーンバッグなど柔らかいものを使用しましょう。シリコンボールやステージボールなど、固いボールが目を直撃するととても痛いです(下手すると失明する危険もあります)。

この技を行なう位置ですが、目の真上、口の上あたり、やや前方、と人によってまちまちです。自分で一番やりやすい場所、あるいは一番美しく見える場所で練習するのがいいと思います。

参考までに

「オーバーザヘッド」と言えば、普通は頭上で行なうカスケードを指しますが、別にカスケードでなくても構いません。簡単なところではリバースカスケードハーフシャワーが割とすぐできるようになりますし、シャワー、ボックス、441といった技も練習次第でできるようになります。