ながめくらしつ

主にジャグラーとミュージシャンからなる現代サーカスのカンパニーで、メンバーは固定されていないようです。アクロバットのパフォーマーやダンサーが参加することもあります。最大10人程度で、楽器の生演奏とジャグリング等の有機的な繋がりを特徴としています。

うらのうらは、

日時2018年8月19日(日) 14:05~15:25
場所シアタートラム
料金前売3,500円

「ながめくらしつ結成10周年記念」と題された公演で、4日間5公演のうち私が見たのは4回目です。100ほどの通常の客席は満席で、さらにステージの奥にもこちら向きの客席が50近くあり、それも満席でした。自由席なので奥の席に行ってもよかったらしいですが、私は特に気にせず通常の席の3列目に座りました。
出演は目黒陽介、ハチロウ(以上ジャグリング)、谷口界(アクロバット)、長谷川愛実、吉田亜希(以上エアリアル)、安岡あこ、入手杏奈(以上ダンス)、菅原雄大(チェロ、バイオリン)、玉井夕海(アコーディオン、歌)、坂本弘道(チェロ等)の計10人でした。
始まってすぐ、大道具をついたてのように並べてステージをこちら側と向こう側に分断し、通常の観客はこちら側だけ、奥の観客は向こう側だけが見えるように配置していました。こちら側にはパフォーマーのうち2~4人とミュージシャンのうち2人がいて、パフォーマーはときどき入れ替わります。どちら側に座ったとしても反対側のパフォーマンスは見えないため、「裏側も見たい」と思わせることで集客を増やそうという戦略は正しいと思いました。実際に両側から見た人もそこそこいたようですし。
公演は大きく2部に分かれていて、前半はついたてありの状態、後半はそれを取り払って金属でできた直方体のフレーム3つだけがある状態で演技が行なわれました。サーカス的な演目としては

  1. ボール
  2. ティシュー

がありました。というかそれしかありませんでした。公演全体ではサーカスというよりコンテンポラリーダンスに近いです。
前半がつまらなくて、このまま終わったらどうしようと心配していたのですが、後半の谷口のソロから面白くなりました。目黒とハチロウのボールはシンクロしているようなしていないような不思議なルーティンでした。
音楽では日本語歌詞の歌があったのが珍しいです。あと、ながめくらしつに限った話ではないですが、ミュージシャンが楽譜を見ながら演奏するという、プロとは思えない行為はそろそろやめた方がいいと思います。

心を置いて飛んでゆく

日時2016年12月17日(土) 14:00~15:30
場所シアタートラム
料金前売3,500円

3日間4公演あったうち私が見たのは2回目です。120ほどの自由席は9割が埋まっている感じでした。開演時刻より遅れて始まる公演が多い中で、少し早く始まったのが珍しい。
出演は目黒陽介、森田智博、宮野玲、ハチロウ、鈴木仁(以上ジャグリング)、長谷川愛実、中村愛由子(以上エアリアル)、谷口界(アクロバット)、安岡あこ(ダンス)、坂本弘道(チェロ等)、南方美智子(ピアノ)、一樂誉志幸(ドラム)の計12人で過去最多です。主な演目は

  1. エアリアルフープ
  2. アクロバットソロ
  3. ボール
  4. リング
  5. ティシュー

ですが、演目の区切りもストーリーも特にありません。ボールとリングは全員で演じていました。
自ら「現代サーカス」と名乗っているだけあってヌーヴォー・シルクの雰囲気を醸し出しつつも、しっかりジャグリングもするし、ところどころにコミカルな演出もあって楽しめました。オープニングの、たくさんのシガーボックスを挟んで座った2人が将棋の対局のようなことを始めたのが意表を突いてよかったです。
ソロで演じていた人の近くに別の人が来てシンクロしたり、それが少しずつずれたり、またソロに戻ったりといったパフォーマー同士の関係から目が離せません。そんな中で、後ろにいる人に邪魔されながらも倒れ込みながらも、隙あらばボールを投げる(そして技も入れる!)ハチロウが白眉でした。あるいは谷口のアクロバティックかつ変な動きも素晴らしかったと思います。
天井からぶら下がって絡み合ったシルクは、ただの舞台美術かと思わせて最後に利用され、パフォーマーが空中へ消えていくエンディングは秀逸でした。

誰でもない/終わりをみながら

日時2014年12月22日(月) 19:30~21:20
場所シアタートラム
料金前売3,500円

3日間あった公演のうち私が見たのは2日目です。自由席で、平日にも関わらず200席ほどの劇場は満員でした。
今回は完全に分かれた2部構成で、第1部「誰でもない」はオーディションで集まった人などによる集団ジャグリング、第2部「終わりをみながら」は「おいていったもの」の流れを汲むパフォーミングアートでした。
第1部はボールのみ。ジャグラーが10人もいると全員揃って動くだけで迫力があります。秩序の中に雑音が入り、乱れたかと思った瞬間にまた秩序に戻るあたりは多人数が効果的に使われていました。1演目30分という長さもちょうどよかったと思います。
15分間の休憩を挟んでの第2部は目黒陽介(ジャグリング)、宮野玲(ジャグリング)、長谷川愛実(エアリアル)、バーバラ村田(マイム)、塚田次実(オブジェクト)、谷口界(アクロバット)、坂本弘道(チェロ等)、武藤イーガル健城(ピアノ)の8人による1時間強の公演でした。主な演目には

  1. リング
  2. ボール
  3. 机と椅子のアクロバット
  4. ティシュー

といったものがありました。
宇宙を思わせるオープニングは、奥行きのあるステージ上の物体の配置や人の動き、それに音楽も含めてシルク・ドゥ・ソレイユの「オー」を髣髴とさせるものがありました。惜しむらくはステージの奥行きを使ったのがそこだけだったことです。
以前の公演と同じメンバーが参加することで全体の雰囲気を継承しつつ、違う人を入れることで新しい試みにも挑戦する姿勢はよいと思いました。

おいていったもの

日時2014年4月12日(土) 14:00~15:30
場所現代座ホール
料金前売3,000円

2日間で3回あった公演のうち私が見たのは2回目です。自由席で満席でした。
今回の出演は目黒陽介、宮野玲、長谷川愛実、バーバラ村田、坂本弘道の5人で、最初の2人がジャグラー、その後エアリアル、マイム、音楽担当が1人ずつです。
演目間に明確な区切りはなく、2回の暗転を挟んで全体が何となく3部構成になっていました。全員で行なう演目もあるものの、ソロ演目あるいはソロ演目の後ろで違うことをしている場面が多かったように思います。

  1. ボール
  2. リング
  3. ティシュー

第1部では床に散らばっているのがビーンバッグかと思ったら紙粘土(?)で、ちぎってどんどん増えていくのに意表を突かれました。第2部では大きさの違うリングを使ったルーティンや造形に、エアリアルフープも組み合わされていました。床に散らばるたくさんのリングがいつの間にかなくなっていたのがすごいです。そして第3部は長谷川によるティシューのソロとバーバラのマイム(?)のソロでした。
ながめくらしつらしかったのは暗めの照明と生演奏で、坂本がチェロ、ノコギリ、それに電子音が出る楽器を奏でていました。
今回特徴的だったのはバーバラ村田の存在です。彼女が普段とは違うエロティックな演技を見せ、全体を通してその存在感が圧倒的でした。彼女の起用が成功だったわけで、ながめくらしつが今後そちらの方向へ進むのか、それともまた別の試みをするのか、興味深いところです。

番外編

日時2013年3月30日(土) 14:00~15:50
場所現代座ホール
料金前売2,500円

2日間で3回あった公演のうち私が見たのは2回目です。全席自由でした。
番外編と題しているように、これまでと違って目黒陽介の企画によるオムニバス形式の公演でした。出演は大橋昴汰、松村高朗、ちょろすけ、やなぞー、宮野玲、長谷川愛実、YURIの7組8人で、演目は順に

でした。
よかったのは宮野のリングの森とYURIのテーブルクロスでした。特に宮野の「緑のリングは世界に1つしかない」というルーティンと、「3個ひとかたまりのリングをおでこでバランスを取りつつ1個をフックにかけると、1個は落ちるものの最後の1個はバランスを取ったまま」という技がよかったと思います。

起きないカラダ眠らないアタマ

日時2012年3月24日(土) 14:05~15:25
場所現代座ホール
料金前売2,500円

3日間4回あった公演のうち私が見たのは2回目です。会場は座席が80程度の小さなホールで、自由席でした。
今回の出演は目黒陽介、松田昇、鈴木拓矢、森田智博、YURI、小春、長嶋岳人の7人で、最初の5人がジャグラーです。このメンバーでの公演なら、もっと広いホールにしても十分埋まる気がします。演目には

などがありました。
アコーディオンとサックスの生演奏に暗めの照明で、演目間の区切りはなく、ストーリーも特にないという以前と同じスタイルでした。失敗が多いのも以前と同じです。全体で1つの作品であることとともに、ほとんどがチームとしての演目だった点はよいと思います。
前半は新しい道具や装置を使っていたものの予想できる範囲内に収まっており、それらの道具をまだ自分たちで消化しきれていない感じでした。リングとボールの途中で曲調が変わって以降はリングやボールが乱れ飛ぶようになり、5人という人数も活かされていてよかったです。ながめくらしつらしい、みんなが横に並んでの(ボール技の)ボックスや423はやはり面白い。同じアイデアを繰り返し使うことによって経験値を上げていけば、今は実験段階の前半の各演目も面白くなるのではないかと思いました。

ながめくらしつ舞台公演

日時2009年3月21日(土) 19:00~20:20
場所門仲天井ホール
料金前売2,500円

金土の2日間で3回あった公演のうち私が見たのは最終回です。自由席で、他の回は完売していて慌てて予約したらこの回も完売になりました。座席は全部で100あるかないかぐらいです。満席だからか、入口でコイン型チョコレートが入った大入袋が配られました。
出演は目黒陽介、松田昇、鈴木拓矢、小春、長嶋岳人の5人で、小春がアコーディオン、長嶋がサックスなどを演奏していました。ジャグリングとしては

がありました。
初めのうちはほとんどジャグリングをせず、そのまま終わってしまうことを心配しましたが、途中から俄然面白くなりました。ただし失敗が多かったのが残念です。それを見越してのフォローやアドリブや甲斐性で乗り切ってはいたものの、やはり完成形を見たいと思いました。
公演にストーリーはなく、演目間に明確な区切りもなく、演者が出たり入ったりしながら全体で1つの作品になっている点は非常によかったと思います。1時間を越えるジャグリング公演の可能性を感じました。